
1998年熊本県生まれ。大学で土木を学んだことをきっかけに、地方創生に興味を持つ。現在は大学院で地域資源を活用したプロダクトやサービスについて研究中。地域課題の解決におけるデザイン思考の応用に関心を持ち、カルティブのインターンシップに参入。
活動状況
株式会社カルティブでのインターンの感想
株式会社カルティブで二年間のインターンを終え、社会人として新たな道へ進む出水海里さん。同じくカルティブのインターンの髙橋法穂が、出水さんのカルティブの二年間の活動についてお話を伺いました。
「インタビュアープロフィール」
まずは自己紹介をお願いします。
出水海里です。大学院でデザインを学んでいました。
―――出水さんがカルティブに出会ったきっかけはなんだったのでしょうか?
学部生時代は熊本県にある第三セクター鉄道の復興活動に参加していました。そこで熊本県高森町の支援に携わっていたカルティブの方と出会ったのがきっかけです。私は地方出身なこともあり、もともと地方創生に取り組みたいという気持ちが強くあったのと、大学院ではデザインを学んでいてデザインの視点で地方ビジネスを組み立てるということをしたいと考えていました。そのタイミングであったため、地方創生とデザインを掛け合わせたアプローチに魅力を感じ、カルティブのプロジェクトに参加する機会を得ました。
―――インターン生のカルティブとの出会いは人それぞれ(須藤あまねさんや髙橋恵一郎くんなど)で面白いですよね。出水さんのカルティブ加入初期の活動はどんなものだったのでしょうか。
まずはカルティブがどのような活動をしているのかを知ることから始めました。私の関心領域に関連するプロジェクトに同行し、地方とデザインの融合を探る現場を見学させていただきました。プロジェクトの帰りにはいつも、池田社長に自分の考えややりたいことを話していました。否定も肯定もせず、私の考えをじっくりと聞いてくださりました。初期にそのような時間を持てたことが、今になって非常に良かったと感じています。
―――なるほど。出水さんは初期から、社員や社長との交流を通して、自分のビジョンを言語化していたんですね。周りに自分を知ってもらうという面でも、自己開示って重要だなと思います。では、これまでのカルティブインターンで一番記憶に残った活動はなんでしたか。
それはなんといっても、地域人材系のセミナー運営ですね。インターン二年間の集大成として、これまでインターンで培った経験を活かして、セミナーの運営を任せていただけることになりました。 それまで、与えられた業務を実施するということしかやったことがなかった私が、初めて自らが周りを巻き込んで進行し、それを達成するという経験をすることができました。
―――具体的にはどんなことをしたのでしょうか。
企画したセミナーの趣旨が、企業版ふるさと納税のそれぞれの違いと、自分に合ったものを見つけるために、それぞれの政策者に聞いてみよう!というものでした。そのセミナーの実現のために登壇者の調整から、関係者へのアポ取り、さらに打ち合わせまでを行いました。各機関とのやり取りはとても緊張しましたが、私にとって非常に貴重な経験となりました。
―――自分の企画ならではの大変さはどんな部分でしたか?
いろいろな立場の関係者と多くの方々との協議を重ね、調整しながらゴールに向かうことが非常に困難でした。企画の発想よりも、実際にそれを調整・運用する方がはるかに大変であることを実感しました。インターン一年目に「プロジェクト進行は企画が二割、協議調整が八割」と言われていましたが、その言葉を身をもって理解しました。
関係各所との協議調整においては、こちらの心配りが円滑な進行に大きく影響することを学びました。相手方は非常に多忙であるため、「相手のやりやすさ」を考えて仕事を進めることが重要です。例えば、メールで以前送った資料に言及する際には、「以前の資料をご参照ください」ではなく「以前の資料を改めて添付しておきます」とすることが大切です。また、質問や懸念点がある場合には早めに相談することが重要です。「聞くかどうか悩む」よりも、早めに行動することで相手の回答時間を確保できます。
また、配布・投影資料の準備においても、入手した資料をもとに、「聞き手にとって分かりやすいか」という視点を持って、進めることが大事であると感じました。
―――出水さんが今挙げてくれたようなことって、どれも社会人としてものすごく重要な気づきですよね。でも本来、学生ではなかなか学べないことだと思います。
そうですね。こういう経験のおかげで「一緒に働きたい仕事相手」でいるための信頼の積み重ね方を、一足早く学ぶことができました。特に新人のうちは周囲よりも早く多くの経験を積み、スキルを身につけることが重要だと考えます。学生時代にこのような社会経験を積ませていただいたことは、今後の大きなアドバンテージになると感じています。
―――その他で、楽しかったり印象に残ったりするこことはありましたか。
インターン生もキラキラしている方が多く、自分と比較して自信を喪失しかけたことがありました。あるときインターンの先輩にその不安を打ち明けると、温かく力のある言葉で受け止めてくれ、思わず涙を流してしまったことを覚えています。その先輩もかつて同じように立ち止まった経験があり、どのように乗り越えたかを教えてくれました。これは私のインターン生活の中でも非常に大切な思い出です。

―――インターン生みんな、年代こそ近いけれど、出身も経歴も関心分野もばらばらじゃないですか。そんなメンバーと人生や夢について本気で語り合える環境は、とても刺激的ですよね。最後に、多くの学生がインターンシップを経験することで得られる成長を考えています。どのような特性を持つ学生がインターンシップに向いていると思いますか。
吸収力のある人が合っているかと思います。良い経験をさせてもらえることは間違いないので、その中で何を学んだかを言葉にし、次に生かせる人、一回一回振り返りながら、「○○が勉強になった」と自分の成長に繋げられる人が望ましいです。インターンシップの機会を最大限に活用する意気込みで、自分の将来設計に基づいて成長のために取り組んでみてください。
―――確かに、インターンシップでの活動はあまりに濃く、学べることが多いからこそ、それを最大限受け取ろうとするガッツが重要な気がします。そして、加入時点でまだ将来のビジョンが決まっていなくても、様々な活動を通して見えてくるものもあるんじゃないかなと。
出水さんは物事に対するひたむきさと圧倒的吸収力で、インターンシップでの日々を有意義に過ごした一人ですよね。その経験と培ったスキルは、どの職場でも活かせられると思います。