パートナーインタビュー
株式会社JTB 中川様

「健全でクリーンな市場」を作れるかどうか
お互いの得意領域を活かしたビジネスモデルづくり

JTB 地域交流事業

観光を基軸に地域課題を解決するJTBの事業。 全国に広がるJTBグループのネットワークを活かし、様々な人流・物流・商流の創造をさせることで地域課題を解決していく。

インタビュー:
JTB 地域交流事業推進担当部長 中川様
カルティブ 小坪

複雑な制度を議論しながら理解していく、
ようやく見えてきた全体像

− JTB 地域交流事業についてお聞かせください。

中川
一般的にJTBのイメージとして「人をどこかへお連れする」企業のイメージがあると思いますが、地域交流事業は逆で「いかにその地域に人を呼ぶか」という視点の事業になります。観光を基軸に交流の力で地域課題を解決する取り組みを行っています。
少子高齢化と定住人口の減少が社会問題化していく中で、我々はツーリズム産業として「人を動かす、集める」が得意分野ですので、その強みを活かして取り組んでいる事業となります。

− どれくらい以前からある事業なんですか?

中川
もう10年ほどでしょうか。私自身は2013年から事業に関わっています。当時は大分支店にいて、地元の観光業に携わる方々と協力して大分への誘客活動を行っていました。その活動を通じて、交流人口の増加は地域の消費を拡大させ地域社会に貢献できるという実感を得られましたし、それに関われているJTBに誇りを感じることができました。また単なる誘客活動ではなく、送り手側(発地)と受け入れ側(着地)をうまく連動させることにより、より多くのシナジー効果を生む可能性が高いことも学びました。
小坪
企業版ふるさと納税の事業においても御社の「発着連動」という言葉は象徴的に使われているように思いますね。
中川
そうですね。47都道府県すべてに営業拠点があることと、産官学の多様なステークホルダーとつながりがある強みを最大限に生かし、人流以外の新しい商流による「発着連動」に取り組んでいきたいと思っています。

− カルティブが関わるようになったきっかけを教えてください。

中川
JTBのふるさと納税事業は大阪に「ふるさと開発事業部」という専門部署がありまして、そこでの協業がきっかけですね。
小坪
企業版ふるさと納税の大幅な税制改正が囁かれだした頃、JTBさんも何かしらの取り組みを検討したいとおっしゃっていただいたので、事業として何ができるのかをブレストしたところが始まりです。JTBの皆さんは、関われば関わるほど熱い方々だと感じました。中川さんとお会いしたのは今年の2月でしたね。(今年=2020年)
中川
実は、私個人それまでふるさと納税に関してはほとんど知見がありませんでした。そもそもJTBの中でもふるさと納税のしくみや制度に関して詳しい知見を有るものは限られていましたからね。
小坪
ふるさと納税って、背景に自治体があり、寄附されてからのお金の流れが複雑になっているんです。ちゃんと説明できる人は少ないように思います。
中川
一つ一つ説明していただき、細かに図案化してもらってようやく、事業の全体像とJTBが関わる意味が理解できました。池田さんと小坪さんのロジカルな説明を聞きながら「なるほどなあ...頭いいなあこの人たち...」って感じたのを覚えてます(笑)
小坪さんの説明に対して池田さんが厳しく指摘を入れるようなシーンもたまにありましたね(笑)
小坪
補足すると、私と池田の付き合いは前職からで、池田は人の価値を引き出すのが上手いんです。厳しい指摘のやりとりも、それがあることで私の立ち位置や見え方が価値になるようにやってくれているように思います。
中川
そうですね。お互い理解しあえて、意思の疎通ができている組織だなと感じています。

カルティブの専門的知見に
JTBのネットワークがマージされて生まれるビジネス

− ここ数年の連携は具体的にどういったものだったんですか?

小坪
JTBさんが「個人版ふるさと納税事業」に関わり始めたときの担当スタッフは最初2〜3名くらいでした。現在、その部署は100名規模になったんですが、そんな折に「企業版ふるさと納税」の制度が大きく改正されることになったんです。
昨年から「これをどのように事業化するか?」といったブレストをJTBさんと行うようになりました。現在は、その話し合いの中でJTBさんとカルティブが連携を深め、事業として走りはじめながら、事例を増やしているフェーズでもあります。
中川
企業版ふるさと納税という制度は今5年目になるんですが、自治体にお勤めの方も、企業版ふるさと納税についてはあまり詳しく知らない現状があります。法律や制度の難解さがその理由だと思います。企業版ふるさと納税が個人版のようにお馴染みなものになった時に、ビジネス需要が生まれてくると思っています。なので、カルティブさんのような専門的な知見に競争優位性があります。そこにJTBの全国的なネットワークがマージされたときに、ビジネスモデルとして明瞭になると思うんです。現在は市場浸透の時期だといえます。
小坪
現在、徐々にですが事例は増えてきています。来年三月までに、ある程度の事例数が作れればいいなと思っています。
中川
お互い忙しい身なので、限られた時間の中で毎回真剣勝負しているような感じなんですが、もっともっと徹底して議論したいですね。

異業種との共創の中で
様々なソリューションを作っていってほしい

− 中川さんがカルティブに抱いている印象はどういったものでしょうか?

中川
率直な意見を言わせていただくと「誠実」なところを感じます。その上で、専門性についても高い知見を有してらっしゃると思っています。アクションを行うフットワークも、大企業には持ち得ない軽さがあってその点には、うらやましさを感じます。
あと、人脈の豊富さを感じますね。JTBにも人脈やネットワークはありますが、それとは違ったネットワークをお持ちであることに企業としての強さを感じています。

ー カルティブに期待するものはありますか?

中川
池田さんや徳永さんに支えられながら、小坪さんが粛々とYouTubeに動画をあげる活動をされていますが、その地道な活動もいつか花咲くときが来てほしいと思っています。
企業版ふるさと納税は、カルティブさんにとって、「目的」ではなくそれはあくまで地域の課題を解決する「手段」の一つなのだと思っていますが、我々を含め、異業種との共創の中で様々なソリューションを作っていってほしいなと、そして、そのポテンシャルをお持ちの会社だと思っています。

ー カルティブからJTBに期待するものはありますか?

小坪
私はJTBさんに関わることで「大企業の大きさ」を目の当たりにしています。
まず、全国に優秀な方がいらっしゃることを感じます。また、セミナー開催後などは、色々な支店でアクションが起こり、全国規模で事業が動き出す、大企業の規模感が持つパワーを強く感じます。
企業版ふるさと納税という市場は「健全でクリーンな市場」にしていかないと、制度の存続自体も危うくなってしまう。我々はそういうクリーンな市場をつくれるかどうかに影響する立ち位置にいると思っています。地域のために制度が適正に使われるためには、自分たちの利益だけを追求するような企業が生まれないようにコントロールする必要があります。
それはJTBさんだからこそできることです。なので、今後企業版ふるさと納税事業のリーディングカンパニーになっていくJTBさんと「どういう市場にするか」というビジョンはブレずに見つめていたいなと考えています。